庭華やぐ刻 / The garden in bloom
下田 義寬 /
桜の季節、京都御所のお庭が一般に開放されたとき、拝観できる機会が与えられ、前夜の宿では期待感で寝付けませんでした。
何百年もかけ選り抜きの庭師達の粋を集めたお庭は見事のひとことでした。
日本は古来から世界でも類をみないほど多数の桜の栽培種が存在するといわれ、そのお庭ではいろいろな桜が絶妙なバランスで配置され、ここぞとばかりに、生き生きと華やいでいました。喧噪の外とは一線を画し静寂の庭で育まれた桜には不思議な力が宿っています。その自然の不可思議に魅せられ筆をとりました。
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